阿部寛、『ドラゴン桜』効果に苦笑 新大学1年生にエール求められ「受験生を励ますのは要求される」映画『とんび』公開初日舞台挨拶

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俳優の阿部寛が8日、都内で行われた映画『とんび』の公開初日舞台あいさつに登壇した。  映画の見どころについて、阿部は「全編出ているので、自分の評価になるから、あまり言いたくない」と恐縮しながらも「歌を歌うところがある。当時は、この歌は設定に合っているのか疑問に思っていた。でも、いざ映画になって、できた時に『こんなに胸を打つ歌い方ってあるんだ』と改めて(監督の)瀬々(敬久)さんに感謝した」と振り返る。  舞台あいさつでは、作品の内容にかけて新生活を送る人にエールを送ることに。選ばれたのは大学に入学したばかりで1人暮らしを始めたシュンスケさん。新生活への不安という悩みを打ち明けられた阿部は「受験生を励ますのは、あるドラマをやってから再三要求されるんですけど…」と、主演ドラマ『ドラゴン桜』の影響を苦笑いで明かしながらも「シュンスケ、1人で大変だと思う。寂しい時は、たくさん食べて。とにかく半年乗り切ればなんとかなるから! シュンスケ、頑張ってこいよ!」と熱いエールを送っていた。  最後に阿部は「監督と、この映画をやれて本当に幸せだったなと思います。親になった時は、誰もが初めて。いろいろ悩むと思います。正しい親なんてないと思うんですよね。その都度、その都度、悩んで失敗して自分を責めて…。そういうふうに人間は生きていくんだと思います」と持論を展開。  続けて「今の世界もそうですけど、正しいことを押し付けることが間違っている。優しさを持って、一生懸命愛情を持って、人と接するのが大事なこと。この映画の中には、いろんな優しい人間たちがたくさん出てきて足りない父親であるヤスを街中で励まし合いながら、そしてみんなが親になって優しさを持って育っていきます。こういう話は時代を越えて普遍的に感動できる話だと思っています。そう信じています。ぜひ、皆さん、この映画が気に入ったら何度でも見に来てください」と呼びかけていた。  そのほか北村匠海、杏、安田顕、大島優子、瀬々監督も参加した。  原作は人気小説家・重松清氏が親子の絆を描いた同名小説。過去にも2012年にNHKでドラマ化、翌13年にはTBSで連続ドラマ化もされた。物語の舞台は広島県備後市。市川安男ことヤス(阿部)は、愛妻との間に待望の息子・アキラ(北村)を授かったが、幸せも束の間、妻の事故死で無残にも打ち砕かれてしまう。親の愛を知らずして父になったヤスは、仲間たちに助けられながら、不器用にも息子を愛し続ける感動ストーリーが描かれる。

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