高木美帆 2018-2019ワールドカップ 第6戦(最終戦)1500mで1分50秒の壁を破る世界新記録!
カテゴリ
ニュース
タグ
投稿日
5年前
詳細
スピードスケート WORLD CUP 2018-2019 第6戦(最終戦)/2019-03-10/ソルトレイクシティ 2018-2019シーズンのワールドカップ最終戦の女子1500mスピードスケートで、世界屈指の高速リンクをつかんだ高木美帆選手が1分49秒839の世界最高タイムを出して世界記録を約3年4か月ぶりに更新した。 これまでの世界記録は米国のヘザー・ベルフスマ選手(旧姓ヘザー・リチャードソン)が同じソルトレイクシティの高速リンクで2015年11月に樹立した1分50秒85だった。 同リンクは標高1400m超の場所にあり、空気が薄く抵抗が少ない関係で好タイムが出やすく世界記録製造リンクの異名を持っている。 しかし、空気が薄くなるという事は、空気抵抗が小さくなる利点がある一方で、酸素濃度が低いために短い時間で大量の酸素を消費するスピードスケーター達にとっては平地以上に辛いレースとなる。 高木より先にレースをした米国のブリタニー・ボー選手(今大会の1000mレースで小平奈緒選手が持っていたレコードタイムを破る世界新を出して優勝)が1500mでもヘザー・ベルフスマの記録を破る1分50秒327の世界新記録を出していたが、高木は、スタートして500mほどのところで暫定1位に付けていたボー選手のラップタイムに並ぶと、その後は徐々にボーのタイムを上回って引き離しゴールタイムではボーの新記録タイムに対し0秒48上回る差をつけるとともに、女子で初めて1分50秒の壁を破る世界新記録を樹立した。 高木と一緒に並走したイレイン・ヴスト選手(Ireen Wüst)はスピードスケート王国オランダの選手で、2014年ソチオリンピックで3000mと団体パシュートで金、1000mと1500mと5000mで銀を獲り、2018年のペョンチャンオリンピックでは1500mで金(高木が銀)、3000mと団体パシュートで銀を獲得と、オールラウンドのスーパースターだ。 短中距離では、500mで小平選手、1000mでボー選手、1500mで高木選手が君臨し、互いに相手のテリトリーをも侵食する勢いがあり、観戦していて非常に見応えのあるレースが今後も期待される状況にある。