杉田水脈議員のアイヌへの差別的言動に「あんなひどい書き込みを皆さんがされたらどうですか…あまりにもひどい」当事者の思い

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ウポポイやゴールデンカムイなど、近年、アイヌ文化に対する関心が高まっています。  一方、アイヌに対する、ある国会議員の言動に批判の声が続いています。  先月から北海道立近代美術館で始まったアイヌアートに関する展覧会。  初日の会場には家族連れなど多くの人が訪れました。 来場した人 「子どもがアイヌの文化に興味を持っていて、それで見に来たいということで来ました」「すごく楽しかった」 「自分の周りにアイヌの方がいるのか意識はしていないんですけど、文化としてはすごく身近にあるなと感じていて」  明治期の北海道やアイヌ文化を題材にした「ゴールデンカムイ」の大ヒットや「ウポポイ」の開業などで、近年、アイヌ文化への関心が急速に高まっています。  その一方、同じ日に札幌市ではある抗議集会が開かれていました。 集会に参加した男性 「マイノリティの権利がだとか、もっとそれ以前の次元になってきている」 「本当に日本社会が差別とアイヌの歴史と向き合うことをしないと変わらない」  ことの発端は、自民党の杉田水脈衆議院議員が、2016年、国連の女性差別撤廃委員会に参加した際にブログに投稿したコメントです。 (杉田議員のブログより) 「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」  委員会に参加していたアイヌと在日コリアンの女性を揶揄(やゆ)したこの投稿は、おととし、国会の場で問題視され、杉田議員は投稿を削除した上で謝罪。  総務大臣政務官から事実上、更迭されました。  アイヌの祖母2人を持つ、札幌の多原良子さん。  杉田議員にブログで揶揄された当事者です。 多原良子さん 「(祖母の写真が)小さいころから家の仏壇にあったんだよね。結婚したらお盆とかお正月とか夫と帰るわけでしょ。このおばあちゃんのこの写真が嫌で、アイヌだってバレる」  投稿を受けて在日コリアンの女性らと連帯し、去年、札幌法務局に人権救済を申し立てました。 多原良子さん 「『諸般の事情を考慮した結果、相手方に対して措置を猶予する。合わせて同人に対して啓発を行った』というので、どんなふうに啓発したのでしょうか?と言ったら、『もう少しアイヌの歴史や文化を学んで発言に注意するように』と言いましたと」  申し立ての結果、杉田議員は札幌と大阪の法務局から「人権侵犯」の認定を受けましたが、その後もSNSなどで自らを正当化する発信を繰り返します。 (杉田議員のXより) 「人権侵犯の対象となったブログはアイヌ民族について書いたものでない。女子差別撤廃委員会に参加していた左派の活動家について書いたものです」 「そもそもその方々がアイヌ民族なのかどうか?」  出演したYouTubeの番組では、アイヌ文化振興事業に公金の不正流用疑惑があるとの見解を示した上で、こう揶揄しました。 自民党 杉田水脈衆院議員 「流行語対象の中にノミネートされてもよかったと思うんですけどね 公金チューチュー」  この発言後、政府はアイヌ文化振興事業について、「現在は適正に執行され、不正経理はない」と説明しています。  先月、山口県で開いた記者会見でも、「差別するつもりは一切なく、法務局からの啓発も受けていない」と改めて主張しました。 自民党 杉田水脈衆院議員 「もしもあのブログを読んで、どなたも傷ついていらっしゃらないのであれば、謝罪をする必要はないのではないかというふうに思っておるということでございます」 多原良子さん 「そういった(差別の)感覚は全く持っていないんでしょうけれど、あんなひどい書き込みを皆さんがされたらどうですか、逆に私が言ったらどうですか、本当にあまりにもひどいというか」 SNS上の投稿 「アイヌは先住民族縄文人の土地を侵略した悪者部族だよね」  杉田議員に同調する意見やアイヌに対する差別的な投稿は、SNSなどインターネット上にも溢れています。  アイヌは優遇されていて逆差別だという主張も多く見られます。  先月、アイヌの伝統舞踊を練習する学生たち。  札幌大学でアイヌの文化や歴史を学ぶ「ウレシパクラブ」のメンバーです。  メンバー18人のうち、6人がアイヌの学生です。  札幌大学では、2010年度から進学を目指すアイヌの学生に入学金や授業料を給付する、「ウレシパ奨学生制度」を導入しました。 札幌大学アイヌ専攻 本田優子教授 「やはり経済的に大変なお宅が多いので、なかなか進学率が低いんですよね。もうひとつはやはり20歳前後ってものすごく自分について考える時期なので、そういう時期に高等教育、大学の中でアイヌ文化をちゃんと学べる場を作りたい」  制度を立ち上げた本田優子教授の元には当初、「逆差別」だとの批判が相次いだといいます。 札幌大学アイヌ専攻 本田優子教授 「アイヌの若者たちと一緒になってそういう異文化的な多文化的な環境の中にマジョリティの学生も身を置くことによって、多様性の感覚が培われる。だからこれは決して アイヌの若者たちだけのものではなくて、マジョリティの学生たちが成熟していくためのうちの教育理念に沿った人間として育っていくためのプロジェクト」  大学4年の結城泰さんはウレシパクラブの学生共同代表として、メンバーを束ねています。  両親ともにアイヌである結城さんは、ふだん、表立って差別やヘイトを受けることはないと言いますが…。 札幌大学4年 結城泰さん 「純血の方なんですか?とか聞かれたり、アイヌ何世なんですか?とか聞かれたことがあって。それはそっちのステレオタイプにはめているだけであって、こっちには無い型なんで。なんかもやってする感じですよね」  インターネット上の差別的な投稿は、「ストレスのはけ口」と冷静な目で見ています。 札幌大学4年 結城泰さん 「差別があったとか差別体験とかのエピソードのネガティブキャンペーンはあまり好きじゃなくて。ネガティブを伝えるのは、ネガティブにまた伝わるじゃないですか。ネガティブって影響、感染していくと思うのんです。でもそういう事実があったっていうのは、伝えていくべきだとは思います。こういう差別の歴史があった、差別が今もあるというのは」  「ウレシパ」の意味はアイヌ語で「育て合い」。  アイヌ文化への関心が高まる今、差別の歴史を理解することも必要とされています。  HBCは杉田水脈議員に対して人権侵犯の受け止めなどを質問しましたが、杉田議員は「引き続き国会での議論や自らのSNS等で見解を示してまいります」と回答しています。  日本には差別を包括的に禁止する法律はありません。  ヘイトの問題に詳しい島田度弁護士によりますと、アイヌ民族への差別禁止を明記している「アイヌ施策推進法」や不当な差別言動を禁止する「ヘイトスピーチ解消法」は理念法であり、罰則は定められていません。  神奈川県川崎市では、ヘイトスピーチに罰則を課す条例を制定していますが、道内でこうした条例を設けた自治体はありません。  文化面だけではなく、アイヌに対する差別の歴史や人権問題についても理解を深めていくことが大切なのではないでしょうか。2024年02月07日(水) 18時17分 更新 #北海道 #ニュース #HBC ◆HBCニュース チャンネル登録お願いします。 https://www.youtube.com/channel/UCCTp

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